乳香を使うタイミングがあるとすれば、クリスマスとなります。
乳香とは、カンラン科ボスウェリア属の樹木から得られる芳香性の樹脂で、古くから宗教儀式の薫香や香料、伝統医療に用いられてきた天然香料です。
宗教儀式、香料、伝統医療にも使われてきた樹脂をもっと知るための解説記事となっています。
それでは、乳香のことを知って仲良くなるための乳香の紹介をします。
乳香の使い方とは
乳香は、文献によれば古代から宗教儀式で燃やして使ったり、美容面でも使われていました。
それは、アイライナーとしてだそうです。
エジプトでは、乳香・フランキンセンスはアイライナーとして使われていました。
作り方は、乳香・フランキンセンスの樹脂を燃やした煤を集めて没薬ミルラの樹脂と練り合わせて作り、「コフ(コール)」と呼ばれました。アロマティック・アルケミー エッセンシャルオイルのブレンド教本
バーグ文子著
フレグランスジャーナル社
現在でも、乳香はスキンケアに活用されています。
英国発の株式会社ニールズヤードレメディーズから乳香を使ったコスメがあります。
ハリと艶にみちた健やかな肌向け
本格的なエイジングケアが必要な肌向け
エイジングサインが気になりだした肌向け
乳香はシワや老化肌へのケアとなる要素があります。
乳香没薬は樹脂で、乳香の樹、没薬の樹を傷つけるとしみだしてくる樹脂は、表面の傷を覆うかさぶたの役割があります。
それを人に応用して、乾燥や肌荒れから私たちの肌を守ってくれます。
美容面で使ってみたくなりますね。
乳香はどんな香り?
酸味と甘みのあるフルーティーな香りを持っています。
乳香(樹脂)を燃やした香りには印象があります。
燃やして立ち上る白い煙は、スモーキーでほのかにスパイシーなバルサムの香りがします。
さらに、ほのかに果物様の甘い香りと酸味を含んで感じられます。
その香りの印象は、奥深く神秘的な香りがして、自分の中に眠る過去からの刻まれた思い出が蘇ってくるような香りがします。
香りの王様ともいわれている乳香〈フランキンセンス〉は少量を香炉の中で炭の上で焚いて、清澄な香りを楽しむことができます。
アロマポットで温めても、気軽にお使いいただけます。上品な柑橘系の甘い香りが立ちます。(弱い熱では香りがたちにくい場合があります)
お茶用の袋やガーゼで包み、クローゼットやバッグなどに入れて、消臭効果や香りを楽しむ『サシェ』にもなります。
古代から世界中の王侯貴族を虜にした乳香は、上品で落ち着いた柑橘系の甘い香りです。
香りのおもてなし、衣類の香り付け、冠婚葬祭の儀式、部屋や冷蔵庫の消臭に使われています。
「香りの王様」と讃えられている 乳香はアラビアなどでは炭の上で焚いて香りを楽しむ、古来からの天然のお香です。
心を落ち着かせ、浅くなりがちな呼吸を深く促し、呼吸器系のトラブル改善効果があると言われています。
乳香没薬とは
乳香はにゅうこう、没薬はもつやくと読み、両方ともカンラン科の樹脂です。
乳香はギリシャ、エジプト、ペルシア、ヘブライ、ローマ人たちに使用されていました。
主に宗教儀式や薫香(くんこう)、香油(こうゆ)としてです。
紀元前3000年の古代エジプト人がフランキンセンスを輸入していることがわかっています。
宗教儀式に多用されており、イスラム教、キリスト教では主要な薫香として礼拝時に使います。
乳香は、精油でいうとフランキンセンスと呼ばれます。
没薬は古代、香料、薫香、薬、化粧品、防腐剤として使われていました。
古代エジプトの第18王朝5代目のファラオ、ハシェプスト女王はプントの国(現在のソマリアの辺り)から没薬の樹脂や樹そのものを植樹のために輸入し、平和貿易を行いました。
太陽神のために正午に焚きました。
また、イシス神の象徴でもあったと言われています。
没薬は、精油でいうとミルラと呼ばれます。
薫香のやり方は2種類あります。
お線香のように直接火をつけて焚く方法と、熱で香りを出す空薫(そらだき)に分けられます。
香油の作り方についてレシピはあまりオープンになっていません。
精油を抽出する方法が生まれたのは、10世紀末から11世紀前半にかけてなので、当時の作り方は植物油に乳香を浸けて浸出したものが香油と呼ばれていたのではないかと想像します。
乳香の樹を傷つけてしみだしてくる樹脂はティアドロップスと呼ばれました。
固まると涙のしずくのような形をしているため、魂の涙ともいわれ、古代の人たちが感情や魂の傷を癒したと言われています。
乳香没薬黄金について
乳香没薬黄金と記載されている書物がありますが、それが聖書になります。
新約聖書にはイエス・キリストの誕生を祝し、東方の三賢人が「乳香」「没薬」「黄金」を捧げたという逸話が記されています。
その逸話が示す通り、乳香は神に捧げる神聖な香りとして、古くから珍重されてきました。
別の表記では、乳香、没薬はキリスト生誕の際の錬金術師たちからの贈り物とされています。
歴史的にみると、宗教儀式、香料、薫香、薬、化粧品、防腐剤などとして活用されていました。
一般の人たちというよりは、宗教儀式をおこなう人や王族たちが主に使っていたと想像できます。
黄金と同じ価値があったのだと思われます。
そういう意味で乳香没薬黄金と表記されたのでしょう。
乳香の焚き方は?
乳香を焚くことができますが、それには準備するものがありますので、ご紹介します。
もし、樹脂の状態の乳香があれば、ぜひお試しください。
準備するもの
乳香の樹脂、陶器の小皿、アルミホイルまたはお弁当用のアルミカップ、焼香用の炭、マッチまたはライター、ピンセット
焚き方
小皿の上にアルミホイル(お弁当用のアルミカップ)をのせます。
ピンセットでお焼香用の炭を小皿にのせて火をつけます。
火が付いて炭が赤くなったらピンセットで乳香をひとかけのせます。
しばらくすると乳香自体がふつふつと音を立て始めます。
やがて、白い煙が立ち上り始めます。
燃焼時間は、30分から1時間ほど楽しむことができます。
燃えつきたら片づけますが、小皿が熱くなっていることもあるので気をつけてください。
こころを落ち着かせたい時にお試しいただくのがいいと思います。
燃え始めた乳香がふつふつとなると、まるで乳香が話しかけてくれているようで、不思議な気持ちになります。

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