乳香没薬、この4文字熟語を見かけるのは、クリスマスシーズンとなります。
この4文字は、乳香と没薬の2つに分けられます。
実は、とても歴史上古くからその価値が世界の一部で知られていました。
それはクリスマスシーズンともかかわります。
乳香、没薬についてお伝えします。
乳香没薬、読み方
乳香はにゅうこう、没薬はもつやくと読みます。
ふたつとも植物ではカンラン科、樹脂です。
乳香はギリシャ、エジプト、ペルシア、ヘブライ、ローマ人たちに使用されていました。
主に宗教儀式や薫香(くんこう)、香油(こうゆ)としてです。
紀元前3000年の古代エジプト人がフランキンセンスを輸入していることがわかっています。
宗教儀式に多用されており、イスラム教、キリスト教では主要な薫香として礼拝時に使います。
乳香は、精油でいうとフランキンセンスと呼ばれます。
没薬は古代、香料、薫香、薬、化粧品、防腐剤として使われていました。
古代エジプトの第18王朝5代目のファラオ、ハシェプスト女王はプントの国(現在のソマリアの辺り)から没薬の樹脂や樹そのものを植樹のために輸入し、平和貿易を行いました。
太陽神のために正午に焚きました。
また、イシス神の象徴でもあったと言われています。
没薬は、精油でいうとミルラと呼ばれます。
薫香のやり方は2種類あります。
お線香のように直接火をつけて焚く方法と、熱で香りを出す空薫(そらだき)に分けられます。
香油の作り方についてレシピはあまりオープンになっていません。
精油を抽出する方法が生まれたのは、10世紀末から11世紀前半にかけてなので、当時の作り方は植物油に乳香を浸けて浸出したものが香油と呼ばれていたのではないかと想像します。
乳香の樹を傷つけてしみだしてくる樹脂はティアドロップスと呼ばれました。
固まると涙のしずくのような形をしているため、魂の涙ともいわれ、古代の人たちが感情や魂の傷を癒したと言われています。
乳香没薬黄金
乳香没薬黄金の表記がされている書籍があります。
それは、聖書です。
新約聖書にはイエス・キリストの誕生を祝し、東方の三賢人が「黄金」「乳香」「没薬」を捧げたという逸話が記されています。
その逸話が示す通り、乳香は神に捧げる神聖な香りとして、古くから珍重されてきました。
また、別の表記では、乳香・フランキンセンス、没薬・ミルラはキリスト生誕の際の錬金術師たちからの贈り物とされています。
歴史的にみると、宗教儀式、香料、薫香、薬、化粧品、防腐剤などとして活用されていました。
一般の人たちというよりは、宗教儀式をおこなう人や王族たちが主に使っていたと想像できます。
黄金と同じ価値があったのだと思われます。
そういう意味で乳香没薬黄金と表記されたのでしょう。
乳香没薬、乳香の使い方
古代で使われていた歴史があります。
エジプトでは、乳香・フランキンセンスはアイライナーとして使われていました。
作り方は、乳香・フランキンセンスの樹脂を燃やした煤を集めて没薬ミルラの樹脂と練り合わせて作り、「コフ(コール)」と呼ばれました。乳香・フランキンセンスはスキンケアにすぐれていると言われています。
シワや老化の気になる肌に使用するとファーミング効果やアンチエイジング効果があります。アロマティック・アルケミー エッセンシャルオイルのブレンド教本
バーグ文子著
フレグランスジャーナル社
今の時代にも、乳香・フランキンセンスはスキンケアに活用されています。
例えば、英国発の株式会社ニールズヤードレメディーズがそうです。
乳香・フランキンセンスを使ったコスメは3コースあります。
ハリと艶にみちた健やかな肌向け
本格的なエイジングケアが必要な肌向け
エイジングサインが気になりだした肌向け
乳香・フランキンセンスはシワや老化肌へのケアとなる要素があります。
乳香没薬は樹脂です。
乳香の樹、没薬の樹を傷つけるとしみだしてくる樹脂は、表面の傷を覆うかさぶたの役割があります。
それを人に応用して、乾燥や肌荒れから私たちの肌を守ってくれます。
別の製薬会社からもエイジングケアのためのコスメがあります。
どんな点に着目しているのがわかります。
三省製薬は乳香の美容効果に着目し、開発したのが『ニュウコウエキス』です。
メラニン抑制や紅斑抑制などの美白効果に加え、肌のコラーゲンやエラスチンを生成する線維芽細胞増殖の美肌作用も確認されています。
また、どちらの場合も低濃度で高い効果を発揮するのが特徴のひとつ。
年齢とともに増えるシミ悩みやハリ不足の悩み解消に、大きな力を発揮することが期待できます。
乳香没薬、乳香の香りは
酸味と甘みのあるフルーティーな香りを持っています。
精油のフランキンセンスの香りについて、生活の木では以下の通り、表現しています。
レジン特有のどこかケミカルで工業的な何かを連想するような嗅ぎ口ですが、言い換えるとそれは
黄金と煌めきを感じる香りで、すべてを洗い流す聖水のような瑞々しさがあります。
キンと寒さの張りつめる夜空に輝く星のような、真っ暗な海に差す一線のビーコンのような、気高さと神聖さが香りから溢れています。
フランキンセンスの香りは何にも相容れないようで、エラスティックな親和性を持つ不思議な香りです。
乳香(樹脂)を燃やした時の香りの印象があります。
燃やして立ち上る白い煙は、それこそスモーキーでほのかにスパイシーなバルサムの香りがします。
さらに、ほのかに果物様の甘い香りと酸味を含んで感じられます。
その香りの印象は、奥深く神秘的な香りがして、自分の中に眠る過去からの刻まれた思い出が蘇ってくるような香りがします。

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