パトリス・ジュリアン日仏の違い?住まいは?食の空間は?現在は?心は?

パトリス・ジュリアンさんをご存知ですか。
フランス人ですが、現在は日本に暮らしています。
日本とフランスの違いに気づき、違いを活かして暮らし方の提案をしています。
元々は、フランス大使館文化担当者として来日、東京日仏学院の副学長や複数のレストランのオーナーシェフを務めた後にパトリス・ジュリアン・ライフスタイルデザインオフィスを設立。
一時、フランスに帰国していていたそうですが、現在は日本の京都宮津に暮らしているそうです。
最初の頃は日本の住まいの快適さとフランスの快適さを比べながら、自分はどう暮らしていくか。
食は、日本の食材とフランス料理の手法と合わせるとどうなるのか?
心の持ち方では、がんばった自分へのちょっとしたご褒美を提案したり、自分自身と向き合うためにzenとの出会いがあったようです。
そう、常にパトリス・ジュリアンさんは自分へ問いかけをした快適さを発信し続けています。
住まいも食事も暮らしも心の在り方も、すべてが自分の人生だと感じて、妥協をせずに暮らすライフスタイルをデザインしているのでしょう。

あなたの人生で最も大事なものは何ですか。それを実現するのが人生の目的です。

生き方として、zenの思想まで取り入れて発信を続ける彼の情報をお届けします。

パトリス・ジュリアン 日仏の違い?

パトリス・ジュリアンは、画家であり優れた料理人(コルドン・ブルー)であった母の影響を受け、幼少期から美しいもの、そして美味しいものへの深い愛情を育んできました。
教師、外交官としてのキャリアを経て、40歳のときに人生の大きな転換を決意し、「キッチンの世界へと飛び込む」ことを選びました。

日仏の違いを理解したうえでの日仏の融合がデザインとなりました。
パトリス・ジュリアンは単なるシェフではなく、「空間のクリエイター」でもあります。
彼にとって、美食とは「味覚」だけでなく、視覚、雰囲気、感覚すべてが調和するアートの一部なのです。
空間の美しさは快適さに裏打ちされています。
レストランを訪れた人は、空間をも楽しむ場所となります。
料理・インテリア・照明・音楽・サービスが快適でないといけないのです。

古民家を改装したレストラン、古いガラス窓の微妙なゆがみ具合は、滞在する人をタイムスリップさせてくれます。
ほっとする空間にとおされて椅子に座れば、もう雰囲気は最高ですね。
その空間の中でいただくフランス料理を美味しく食べるには、照明は大切です。
料理を運んでくるサービスまで、大切な食事のシーンとなります。
日本とフランスの良い点、違いを超えた融合だと思います。

パトリス・ジュリアン 住まいは?

パトリス・ジュリアンさんが日本で見つけた最初の住まいは鎌倉にある日本家屋だったそうです。

中庭や縁側もあって、理想の住まいだと感じたそうです。
でも、暮らしてみると日本の家屋のいいところはあっても、フランス流の良さと融合させるのには、工夫が必要だったと書いています。
大きな違いを感じたのは、空間のとらえ方だと気づいたそうです。
日本の暮らしはすべてが床の間文化であると、切り取られた住まいの美しさと良さを大事にしている。
フランスのインテリアは、部屋全体を俯瞰で見て、色の調和や家具の配置を決めていく。
その融合の過程が本の中では、結果をみることができます。
例えば、籠の使い方として、日本でもフランスでも、日常の中で使われている籠が共存しています。
農産物の収穫用の籠もあれば、食器を置くための籠もあります。
それが、日本家屋の中で融合していて、違和感がありません。

料理用の鍋として、ルクルーゼがあります。
この鍋は、パトリス・ジュリアンさんが料理をするのに最適だと感じていて、この鍋だけは日本のキッチンに置きたいと譲れないこだわりだと言います。
確かに、洋風のキッチンにはマッチしますが、古い日本家屋にはどうなのかと思いますが、鎌倉での暮らしでは彼なりの工夫でマッチしています。

フランスでの暮らしはデザイン力が必要です。
空間全体をデザインして、パーツを選んでいきます。
日本では、床の間のように、その部屋の一番聖なる空間だったり、リラックスできる空間が決まっていく。
その違いは大きいと感じます。
暮らす場所のひとつひとつに妥協をせずに追求してより良いスタイルを見つけていく、この人生観は素晴らしいと思います。

パトリス・ジュリアン 食の空間は?

彼のキャリアの転機となったのは、日本での初のフランス家庭料理レシピ本の出版でした。
続く二冊目の著書では、日本の家庭にル・クルーゼのココットを紹介し、大きな反響を呼びました。
最初の鎌倉の住居でもこだわったル・クルーゼ。
これらの成功を機に、彼はプロフェッショナルとして本格的に「アートと美食」の世界へと専念する決意を固めました。

パトリス・ジュリアンさんは、1994年、東京・白金台に「サントル・フランセ・デザール(Centre Français des Arts)」をオープンし、瞬く間に成功を収めました。
その後も、日本国内で次々と新しいコンセプトのレストランを手掛けます。
「ル・ジャルダン・ド・ジュリアン」
「ジャルダン・ド・ジュリアン & BIS」
「衆縁 バーダイニング」
「メゾン・ド・カンパーニュ」
「ル・メニュー・ド・ラ・ママン」

彼の手掛けるすべてのレストランには、独自の個性とコンセプトがあり、美食を超えた体験を提供することを目的としています。
それは、日本文化とフランス文化を違いをわかったうえでの融合=コラボレーションだったと思います。

「ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアン」は、ライフスタイルデザイナーとしてご活躍のパトリス・ジュリアンさんが、東京は白金台の一軒家レストラン 「C.F.A.(サントル・フランセ・デ・ザール)」に次いで手掛けられたカフェでした。
カフェのメニュー、コンセプトや店内の様子までもがこだわりのプロデュースが詰まった店舗でした。

次の「ル・ジャルダン・ドゥ・ジュリアン」は、横浜みなとみらいのデパートへの出店で、その空間創りとコンテンツには、随分と試行錯誤があったようです。
訪れる人々の心の中から生まれる“想像の庭”がイメージされ、“だれもがデパートの中にいることを完全に忘れて、自分にとっていちばん幸福な居場所を自由に思い描けるようなリラックスした快い空間”が目指されていました。

彼が目指した空間はジャルダン。
フランス語で庭を意味します。
フランスにおける庭は、五感を癒す場所です。
植えられた植物たちと光が視覚を刺激します。
植物の香りが鼻を刺激します。
吹き渡る風がほおをなでたり、そっと触れた葉先から植物の力を感じ取ることもできます。
植物の間でさえずる鳥の声もひびきわたるでしょう。
そう、庭は人間の五感を通して、刺激や癒しを与えてくれるのです。

パトリス・ジュリアン 暮らしは?

パトリス・ジュリアンの料理哲学は、「シンプルさ」と「食材への敬意」にあります。世界各国での生活経験を活かし、料理に旅の記憶、異文化の影響、独自の雰囲気を取り入れています。
彼のスタイルはトランスカルチュラル(多文化的)ではありますが、その根底にはフランス・地中海料理が流れています。
そのため、ワインリストにはロクシタン地方の厳選ワインをラインナップしています。

彼のキャリアの転機となったのは、日本での初のフランス家庭料理レシピ本の出版、二冊目の著書では、日本の家庭にル・クルーゼのココットを紹介しました。

彼がどのようにカフェやレストランを手掛けたのかがわかる文章があります。
光の活かし方です。
そして彼が作るのはジャルダン(庭)です。

僕のつくろうとする“ジャルダン”はある種の自然な瞑想の場、あるいは僕が“意識を集中させる”場と呼ぶものであるからだ。
意識を集中させる力を高めること、それは僕のアール・ド・ヴィーヴルのかぎである。この力がないと、僕たちはものごとの本質に気づかずにその脇を通りすぎてしまうことになる。
カフェになぜもっと多くの色を使わなかったのかと批判されるとき、僕はそう指摘する人たちはきっと生きるのが“速すぎる”んだと感じる。
彼らは意識を十分に集中させていない。

なぜなら僕が使った白は冷たい白、ファッショナブルな白ではなく、安らぎの白だから。
実際にゆったりとくつろいで、ゆっくり時間をかけて見てみると、この白の中には無数のニュアンスが存在していることがわかる。
天井も椅子も壁も、同じ色はいっさいなく、それぞれが独自のテクスチュアと光の振動によって輝いている。
この色づかいには、目の神経が常に過剰な刺激にさらされている現代において、視線にニュアンスの感覚を取り戻してもらいたいという僕の願いが込められている。
また一日のうちの違う時間帯にカフェを訪れることによって、僕がだれよりも優れたデザイナーと組む幸運に恵まれたことにも気づいてもらえるだろう。

自然というそのデザイナーは、長い窓の向こうから、時や季節の流れに沿って、空間全体を限りないニュアンスで染め上げてくれるのだ。
僕の庭はまるで本物の庭と同じように、世界がひとりでに色を帯びる。
この魔法を見届けるには、ただ“その場所にいる”だけで、本当に“そこ”にいるだけで十分なのだ。

そして、新たなジャルダンを作る場所として京都府の宮津を選びました。
そこにも彼が暮らし方として大切にしていることが表れているのです。

「地元の特性を尊重する」ことを大切にしており、彼が現在拠点とする「メゾン・ジュリアン宮津」では、京都府・丹後地域の食材を積極的に使用しています。
食材の地産地消を重視し、地元の生産者と連携することで、料理に深い意味とストーリーを加えています。

ワインだけでなく、日本の文化を尊重し、地元の日本酒(地酒)を厳選して提供。フランス地中海料理と丹後地方の恵みを融合させることで、他では味わえない唯一無二のダイニング体験を提供しています。

彼が作った空間は、心が安らぎ、五感と心に響く場所
リノベーションをした古民家で、リトリートとしてヒーリングも受けることができます。
忙しさのあまり、スケジュールも頭もパンパンになったら訪れて、リセットをして美味しい食事とヒーリングで充電をして日常にもどる場所ですね。

パトリス・ジュリアン zenは?

鎌倉で暮らしていくうちに、パトリス・ジュリアンさんは坊主頭になった様子の後ろ姿が写真で写っています。
そして、最初に出版した本のあとがきに出口老師へのお礼を記していました。
老師という肩書があるということは禅宗のお寺での出会いがあったのだと推察されます。

禅宗の根本的な教え 禅宗の「禅」とは、仏教における修行法の1つであり、「禅定(ぜんじょう)」ともいわれます。 真理を悟るために、雑念を持たずに心を集中させる瞑想のことです。 また、悟りや真理を伝えるために特定の経典や文字を用いず、心から心へ伝えることを「以心伝心(いしんでんしん)」といいます。

パトリス・ジュリアンは、zenに関する著書も手がけています。
良い仕事をすること、たくさんの給与を得て暮らすこと、人生の目的はそれだろうか。
彼の著書は、日常生活における覚醒をテーマにして、日常生活にzenをとり入れる方法が紹介されています。
サブタイトルには、ココロがダラダラ、アタマが疑問だらけの人へとなっています。
zenの哲学に興味がある、日常生活における心の平穏をにとって、貴重なリソースとなります。
実践的な知識を得ることで、より充実した生活を送る手助けとなるでしょう。

人はなぜ生きるのか、そして生きて何をするのか、パトリス・ジュリアンさんの考え方や生き方、仕事からも常にこのテーマと向き合う必要があると感じます。

人生で最も大切なものは何ですか。

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